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主張

2017年10月15日

このままで良いのか憲法改正―この国の未来を問う総選挙の争点に

 9月28日に衆議院が解散され、10月10月公示、22日投票で衆議院選挙が行われる。自民党は、憲法改正案を年内にまとめ、来年の通常国会に提出すると公言している。選挙の結果如何によりどのような道筋になるかはわからないが選挙の争点になることは間違いない。衆院選の公約でも、緊迫する北朝鮮情勢への対応や憲法改正など6本柱を重点項目に掲げている。同党が憲法改正を前面に打ち出すのは政権復帰後の国政選挙で初めてで、自衛隊明記などを例示し「憲法改正原案を国会で発議」することを目指すと明記されている。
 自民党の他にも日本維新の会、小池百合子東京都知事率いる「希望の党」も憲法改正に積極的な立場に立っている。選挙結果次第で憲法改正発議に必要な全議員の3分の2の議席を得られる可能性は十分にある。
 5月3日の憲法記念日、安倍首相は憲法改正について「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」と語った。憲法9条の1項、2項を維持したまま、第3項に自衛隊を明記する改憲を目指すという。憲法改正の手順から言えば、まず国会議員の3分の2以上の賛意を得て、国会で憲法改正の発議をしなければならない。憲法改正のねらいは、国民の自助自立、愛国心の植え付け、軍隊を持つ普通の国にするところにある。2012年に自民党が憲法改正草案を作った当初には「国防軍」が明記されていたがより改憲のハードルを下げるために3項に自衛隊の明記【加憲】という妥協案に至ったと考えられる。
 自衛隊が憲法に書き込まれることにより、現在の自衛隊の権限がすべて「合憲」とされ、安保法(戦争法)はすべて合憲とされてしまう。さらに自衛隊が「自衛権」を行使すると条文に書かれれば、自衛権には集団的自衛権と個別的自衛権が含まれるため、無制限な縦断的自衛権の行使が可能になる。もし国際貢献のために活動すると書き込まれれば、国連のPKO(平和維持活動)などだけでなく、米国と共に多国籍軍に参加し武力行使することも可能になる。自衛隊が憲法に明記されれば、武力によらない平和の理念は本質的に変質し、2項の戦力不保持規定が残ったとしても自衛隊は一人歩きすることになるであろう。
 今回の総選挙は安倍首相自身が森友・加計問題をうやむやにするため臨時国会冒頭に審議なしで解散するという大義のないものではあるが、我々の生活を支える医療・社会保障の他に日本の平和をどう維持していくかという課題は避けて通れない。保険医協会・保団連は平和と社会保障を守る憲法が花開く国づくりをめざして今後も運動をすすめていく決意である。

【奈良保険医新聞第421号(2017年10月15日発行)より】


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